春の花 [心の栄養]
私は息子に今年、五坪ほどの地面をやった。
彼はそこにキュウリも、パンジーも朝顔もトウモロコシも滅茶苦茶にうえた。
一日のうち一度はじっとその前でしゃがみ、まだ芽が出てこないかと待っている。
私は彼がそれによって「育てる」ことの楽しさを学ぶことを期待している。
草花は決して人間を裏切らぬ。
こちらが努力したその分だけのうつくしい花を咲かせてくれる。
それがたのしい。
(心のともしび 遠藤周作 春の花)より
2024-03-26 07:08
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