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初めてのテレビ [いろいろな思い]

子供のころ深川に住んでいた。
この地域で一番早くテレビを購入した店が軽食と甘味処の店であった。
昭和20年代後半は希少なテレビを買うだけで町中の評判になった。
サラリーマンの給与の1年分の価格なので、
電気店のショウウィンドウにも商品見本のテレビを置いているところは少ない。
当時の人気番組は何といってもプロレスリング、
力道山が空手チョップで外人選手を倒すと観客は大喜び。
子供心にも、力道山が相手の選手を空手チョップで倒すと胸が熱くなりす~っとした。
まだ敗戦国という気分が抜けず、
アメリカ人が故意に壁などを壊しても文句を言えない、
と周りの大人なたちから聞かされていた。
それで対戦相手の外国人選手が倒されると、
思わず手を叩き喜びと嬉しさが体の底から湧いてくるのだった。
店内でのテレビ鑑賞は飲食する人に限られていたので、
入り口の周りはテレビ観たさに只見で人が道路にあふれている。
風太郎は後ろから押し分けて入り込み、
背伸びして力道山が活躍するプロレスリングをよく観ていた。
あれから70年近くたった今、外壁塗装工事はされているが建物の形は変わっていないし
シャッターが下りているが入口の大きさはそのままだ。
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