忘れもしない1987年の厄年に、友達と深川の「高橋(たかばし)どぜう」に食事に行った。

ところがその日の午後から熱を出し、地下鉄駅森下で友達と待ち合わせをしたのだが立っているのが辛い。

売店の前に座るのに丁度いい棚があったので、売店の人に許可をもらい座らせてもらった。

間もなく友人が来たので「高橋どぜう」に向かう。

「高橋どぜう」はまる(割かないで丸ごと出す)しかないので、どじょうとにらめっこするのが嫌いな人にはにがてかもしれない。

小さい頃の土壌鍋を思い出すと言いながら喜んで食べている友人の顔を、食欲がない僕は恨めしそうにしばし眺めていた。 

翌日熱を測ったら40度、病院に行ったら急性肝炎と診断され即入院、体力が回復されるまでに三カ月かかる羽目になってしまった。


去年の11月状況した折に高橋どぜうに行ってみたが店がない。

高橋どぜうは橋の袂にあった記憶があり、探したがみあたらないので

ネットで調べたらだいぶ前に廃業したようだ。