古いものを喜んではならない。

又、新しいものに魅惑されてはならない。

滅びゆくものを悲しんではならない。

牽引する者(妄執)にとらわれてはならない。


年老いたものは、昔を懐かしみ、昔あったものを何でも良いものだと思う。
他方若い人は、何でも新奇なものにひきつけられ、古いものを破壊しようとする。
この二つの傾向は互いに矛盾し、抗争する。
そして人問は、どうかすると、人間の根底にひそむ眼に見えぬどす黒いものに動かされて、
衝動的に行動することがある。
だがそれは、進路をあやまり、破滅のものとなるから、「索引する者(妄執)」
にとらわれてはならないという意味。

(共伸出版 吉田良夫著「仏教・仏陀のことばより」)

作者が解説しているように、お互いに違ったものを持っていても
それを尊重しあなければいけない、事だと思います。