火事場泥棒は


窃盗の中でも最も醜い窃盗犯だ。


皆が助け合わなければならない時に、


荒れた被災者の家屋に入り盗みだすとはもってのほかです。




東日本大震災の時に奉仕活動で聞いた話


「見知らぬ人が三四人がグループで歩いていた。


近所に泥棒が入ったらしい。


箪笥に閉まっておいたお金が無くなっている

おそらくはあのグループかもしれない」

という人が数人いた。


窃盗団は道路が寸断されているので車では来ないで歩いてくる。


あたかも忘れ物をしたかのように家に入り、


お金がかくしてありそうな個所を


短時間で探し、奪って逃げる手口。


「うちは箪笥の一番上に隠しておいた。


津波が上までこなかった……のに、まさか泥棒にやられるとは……」


避難所から帰宅した窃盗被害者の悔しそうな顔が忘れられない。