話すことはできなくても、


 


外国語を知っている人がよくいるように


 


子供は真理を知っている。


 


何が善であるかを


 


子供は諸君に話すことはできないが


 


あらゆる不善に間違いなく顔を背ける。


 


どんなことであろうとうまく猫を被っていれば、


 


この上なく聡明な、


 


この上なく炯眼な人でも騙すことができる。


 


だがどんなに知恵の浅い幼児でも


 


それがどれほど巧妙に隠されていようと、


 


たちまちそれを見抜いてそっぽを向いてしまう。


 


(女子パウロ会刊「トルストイ ことばの日めくり」より)


 


 


幼児の澄んだ瞳は


 


大人なの不善を見抜いていますが


 


大人はそれを分かっていないようです。