罰は常に過酷で苦しいものである。


 


もし過酷で苦しいものでなかったならば、


 


罰などは定められなかったに相違ない。


 


現代の人間にとって監獄に閉じ込められることは、


 


百年前のむち打ちの刑と同じように過酷でやりきれないものである。


 


 


「科学」という言葉のもとに最もくだらないものであるばかりか、


 


同時にまたこの上なく有害な学説が、


 


いかにしてしばしば当然のこととして了解されてきたかということの


 


最も明白な証拠は、


 


刑罰についての、


 


言い換えれば、


 


最も低い発展段階にある人間ーーー


 


つまり子共や、野蛮人だけに特有の、無作法極まりない行為の遂行に


 


関する学問が存在していることである。


 


(女子パウロ会刊「トルストイ ことばの日めくり」より)


 


 


罰と称して権力者が


 


弱きものを虐めるのは醜いですね。