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道徳的な善と物質的な善との対立 [心の栄養]

道徳的な善と物質的な善との対立が苦痛を生み出すような諸条件こそ、

実は最高の精神の高揚をもたらすものである。

「トルストイことばの日めくり 小沼文彦編訳」より


困っている人に合った時に、咄嗟に助けてあげることがある。

何の見返りを望まずだ。

しかし、あとからお礼の品物を持ってこられることがある。

それって苦痛に感じることがある。


越してきて間もなくの雪の夜、道端の切り株に座り込んでいるご婦人がいたので

「どうしたんですか?」と声をかけると

「救急車を呼んでください。心臓が悪いんです」

それから10日以上たって、そのご婦人が娘さんの運転する車で訪ねてきた。

「通勤帰りで通り過ぎていく人がいますが、誰も声をかけてくれませんでした。

もしあの時に、救急車を呼んでくれなかったら命は危なかったです。

どこの人か分からず、探すのに時間がかかってしまい遅くなり申し訳ございません」と

謝辞を言い、数千円するお茶菓子を持ってきた。


安否を気遣っていたが、高級なお菓子を貰うことに抵抗を感じた。

儀礼的ではなく、本心から遠慮した。しかし

「母の命の恩人です。これでは済まないと思いますが気持ちですので受け取ってください」

娘さんから諭され受け取った。

が、身なりからしても、相当の無理をしての買い物だったのではと心苦しかった。

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